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「恋する小惑星」アニメ完結したので全体的な感想

皆さんご存知の通り(?)今期僕が最も楽しみにしていたアニメ「恋する小惑星」が広義昨日に最終回を迎えましたので、アニメに関して感想文を残しておきたいと思います。

 

一言で表現すれば、今後の物語の可能性も感じさせつつ、登場人物の1年半での成長を印象的に描いた素晴らしいアニメだったと思います。
小惑星の発見というゴールから考えると物語はまだまだこれからといった感がありますが、きらチャレを終えて登場人物のこれまでの成長が感じられ、1クールのアニメとして非常によくまとまっていたように思います。
僕が恋アスを知ったのはブレンド・Sのアニメでキャラットを手に取ったのがきっかけで、当時は「理想の地学部」像がすごくリアルな作品だなぁという程度の印象だったのですが(ちゃんと1話から読まなかったからですが)、徐々に夢と成長を描く物語だということが分かってきました。
地学部員一人一人には夢や好きなものがそれぞれあって、それらが有機的につながるのが宇宙みたいだというのは終盤にみらが言及していました。地学はよく物理・化学・生物の応用部分の寄せ集めだと言われますが、それらが地球や宇宙の中で共存しながら種々の現象を起こすわけで、多様な分野の知見を融合させながら自然を読み解いていく地学の面白さとみらのセリフがリンクしていると思いました。
12話一番最後のセリフは小惑星に手が届いて一歩踏み出したことが強く印象付けられて感動的でした。
他の登場人物も、イノ先輩、桜先輩は好きなものに素直になって新しいことに挑戦したり、モンロー先輩も天文部で孤独だったところに夢を語れる仲間ができて(たぶん)これから夢の実現に一歩踏み出したりと、それぞれの出会いによる変化と成長がみられるストーリーでした。
自分の好きなことには真っすぐに、お互い刺激し合いながら相手の「好き」も全力で応援するの理想の文化部って感じがしてすごくいいですね。
12話後半のアニオリ部分ではナナチカちゃんも興味の広がりや小惑星探しの応援をしようという意思が強調されていて嬉しかったです。個人的にはナナちゃんには「面白い」を大切にしつつも防災で何か大成してほしいです。
しかし「歩いていこう!」の歌詞はこの最終回まで見込んで書かれたんですかね?このアニメの本質が凝縮されているように思います。
自分は一応高校時代に地学部の副部長をやっていましたが、主に生徒会と生物部に入り浸っていたのでもっと主体性を持ってやっていたらなぁと思う今日この頃です。(隙自語)(当時から宙のまにまには好きだったのでちゃんとした地学部のイメージはあったんですが)

 

表現技法も特徴的で、全体を通していい意味できららアニメらしからぬ表現が多々見られます。
キャラデザや背景美術など現実にかなり近く、実際の地球科学に忠実なアニメを作るという意思が感じられます。
原作はあくまできらら4コマなので漫画的なギャグ表現が少なくなく、それはそれでテンポよく読みやすいのですがリアル寄りのアニメの世界とは必ずしも馴染まないかと思います。
駄々をこねるあおなど映像として見てみたかった気はしますが、空想のものはできるだけ排することで綺麗なドラマに仕上がったのだと思います。
一方で2話のガウスのくだりなど解説上必要なものは雰囲気を壊さないよう効果的に使われています。
特に温泉の木目で化石海水について説明する描写は秀逸でした。2話はカニの被り物の桜先輩も夜空に描かれたりと可愛い表現も多かったですね。
後半は円盤の1巻ブックレットの受け売りのようになってしまいましたが、様々な工夫の結果本当に完成度の高いアニメになっていると思います。

 

学生最後のこの3カ月、期待以上の素晴らしいアニメを見ることができてよかったです。
だいぶ先のこととは思いますが2期も一つの希望として、引き続き原作を楽しんで布教も進めていきたいと思います。
自分の周りでも普段あまりアニメを見ない人も含め幅広い関心を集めているようで嬉しい限りです。
今後とも皆さんで恋アスを応援していきましょう!

広義今日発売のきららキャラットには石垣島編の続きの話が載っています。みらあおの地質知識の成長と宇佐美さんの素性、ナナチカちゃんのかわいさ溢れる回でした。外出自粛の昨今でもcomic FUZの月額プランでいち早く読めるのでぜひ!(ダイマ